【債権法改正メモ】477条の新設

【改正点】

振込による弁済の効力発生時期に関する規定が新設された。

【現】

規定なし

(現)477条は「弁済として引き渡した物の消費又は譲渡がされた場合の弁済の効力等」について規定。

【新】

(預金又は貯金の口座に対する払込みによる弁済)

第四百七十七条 債権者の預金又は貯金の口座に対する払込みによってする弁済は、債権者がその預金又は貯金に係る債権の債務者に対してその払込みに係る金額の払戻しを請求する権利を取得した時に、その効力を生ずる。

【関連情報】

(現)477条は「弁済として引き渡した物の消費又は譲渡がされた場合の弁済の効力等」について規定しているが,これは(新)476条に移動した。なお(現)476条は削除された。

★現行規定

(弁済として引き渡した物の取戻し)

第四百七十六条 譲渡につき行為能力の制限を受けた所有者が弁済として物の引渡しをした場合において、その弁済を取り消したときは、その所有者は、更に有効な弁済をしなければ、その物を取り戻すことができない。

(弁済として引き渡した物の消費又は譲渡がされた場合の弁済の効力等)

第四百七十七条 前二条の場合において、債権者が弁済として受領した物を善意で消費し、又は譲り渡したときは、その弁済は、有効とする。この場合において、債権者が第三者から賠償の請求を受けたときは、弁済をした者に対して求償をすることを妨げない。